ホタテ漁獲量トップは?有名な産地と美味しいホタテが育つ理由

日本におけるホタテの自給率はほぼ100%です。貝独特の嫌なにおいもくせも少なく、
日本だけにとどまらず、世界から人気を集めており、水産物輸出金額も1位を誇るんです。
大きさや味、品質において、日本のホタテは好評価を受けています。

ホタテ漁獲量は北海道が圧倒的にトップ、次いで青森県となります。
養殖ものもおよそ半数を占めていますが、天然ものと同じように育てているので、栄養や味において差はほとんどないとされていますよ。
世界からも認められている美味しいホタテとはどのように育てられているのでしょうか。

1.ホタテの国内漁獲量と有名な産地

日本国内におけるホタテの漁獲量は、2019年で33万9,453トンにもなります。
そのうち北海道が99.8%を占めていて33万8,618トン、残りの0.2%の817トンが青森県になります。
水揚げ量日本一を誇る猿払村をはじめ、道内には稚内市、枝幸町が有名ですね。青森県ではむつ市、野辺地町、東通村が主要産地となります。

2.育て方で味、食感も変わる

国内でホタテはたくさん生産されていますが、その全てが天然ものではありません。
農林水産省によると、2018年のホタテの漁獲量は30万5000トン、そのうち17.4万トンは養殖になるとあります。
養殖の割合は全体の57%になりますね。ホタテは江戸時代に輸出品として漁獲量を制限していましたが、
明治時代に入って解禁されると、乱獲により天然ものは減少してしまいました。そこで養殖が主流になり始めます。
養殖方法は2種類あります。

 

(1)地まき方式

猿払村が1971年に日本で初めて成功させ、主に北海道で行われている方法です。
潮の流れが速く、栄養豊富なプランクトンがたくさん運ばれてくるオホーツク海で、
天敵に襲われないようホタテの幼生をネットに付着させ、1年かけて3センチ以上になるまで育てます。
そして海中に放流し、3、4年かけて10センチ~13センチになるまで育てる方法です。
順調に成長しているか確認する作業を年間500貝も行い、丹精込めて育て上げていますよ。

天然ものと環境が近いので運動量も多く、殻を開閉させ、吸い込んだ水をジェット噴射のごとく噴射して、
海中を移動します。貝柱を筋肉のように使うので、太く弾力のあるのが特徴です。
天然のホタテとして扱われることもありますよ。盛漁期は初夏から秋で、主にお刺身や貝柱の干物として出荷されます。

(2)垂下方式

青森県や日本海沿岸で、1962年ごろから始められた方法です。
ホタテは海中を泳いで生活するのが自然ですが、かごに入れて(もしくは吊り下げて)養殖したのが垂下方式です。
この方法が成功して以来、ホタテの養殖は県内外ともに拡大され、生産が大幅に増えました。

青森県の陸奥湾では、ホタテをかごの中に入れて、海の中に吊るして育てます。
北海道の八雲町では、耳吊りと呼ばれる貝殻に穴を開けてテグスを通し、100個以上をロープにくくって海に吊るします。

1、2年かけてゆっくり成長し、冬から春にかけ、水揚げされます。
砂を噛まずに育てられ、身も柔らかいので、むき身やボイルなどの加工品として出荷されますよ。

 

3.なぜ北海道でよく採れるのか

噴火湾、津軽海峡、日本海、サロマ湖で垂下方式が行われています。
オホーツク海では地まき方式が行われており、道内沿岸各地がホタテの漁場となっていますね。
毎年安定した漁獲量を維持しています。中でもオホーツク海沿岸での水揚げ量が日本一なんです。

明治時代に天然もののホタテを取りつくしてしまい、漁獲量が減ってしまいました。
この経験をきっかけに、「獲る漁」から「つくり育てる漁」へと転換します。

生産量を増やすために、単純に育てる量を増やしました。
すると、「大量へい死」といって稚貝を死なせてしまいました。
そこで同じことを繰り返さないよう、10年ごとにその場所で育てる適正な量の水準を割り出して管理しています。

さらに、海に放流する時にも、良く育つ環境を求めて、
漁場1平方メートルあたりにまく貝の枚数を決めています。
そうした努力の結晶によって、北海道の漁獲量全体の3割を占め、道内の産業を支えているんですね。

 

4.ホタテの加工品

ホタテは加工品もいろいろな種類があります。

「干し貝柱」は、中華料理では高級食材として扱われています。
水で戻すとうまみ成分が凝縮された出汁が出ますよ。

「ボイルホタテ」は、卵を持ったホタテをボイルしてうまみを閉じ込めます。
そのまま食べたり、煮込み料理に使うことで味に深みが出ますよ。

「貝柱」は、水揚げしたものを貝殻から外し、貝柱だけにしたものです。
そのまま急速冷凍することで、いつでも獲れたての味を産地でなくても味わえるようになりました。

 

5.まとめ

ホタテはたくさんの方々の努力によって、北海道を代表する水産品となりました。通年水揚げされますが、冬の寒い時期が一番大きく、身も締まっていると言われています。養殖法や地域によっても旬の時期や味の違いがあることが分かりましたね。調理法によって適したホタテがあるので、是非一度味わってみて下さいね。

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