タラバガニは生物学上は「ヤドカリ」の仲間?カニとヤドカリの見分け方

冬に食べるカニとして有名なのはタラバガニやズワイガニ、毛ガニなどでしょう。どれも身が肉厚で焼いても茹でても鍋にしても絶品です。そんなカニですが、実はタラバガニだけが生物学上の種類が違うようなのです。

タラバガニはヤドカリの仲間

冬場に美味しいカニが食べたい時にタラバガニを購入する方は多いことでしょう。私たちは普段からタラバガニをカニの一種として扱っていますが、実はタラバガニはカニの種類ではないのを知っていますか。タラバガニは生物学上は「ヤドカリ」の一種と扱われています。あの背中に貝を担いだヤドカリと同種なんてびっくりですよね。

 

分類名としてはタラバガニは「エビ目ヤドカリ下目タラバガニ科」となっており、ヤドカリの他にもヤシガニやスナホリガニと同種になります。以前までは「エビ目ヤドカリ下目ヤドカリ科」と、完全にヤドカリ類に見える表記となっていましたが、近年にタラバガニ科に変化しました。

 

分類名が変わってもタラバガニがヤドカリと同じ種類ということは変わりません。ヤドカリといってもタラバガニの他にも食用にできるヤドカリ類はあるので、食べてもお腹を壊すことはないため大丈夫です。とても美味しいですしね。生物学上はカニではないということだけです。

タラバガニがヤドカリの仲間であることの見分け方

タラバガニはヤドカリの仲間です。しかし明らかにカニにしか見えないタラバガニがカニではなく、ヤドカリの一種とはどういうことなのでしょうか。実はカニとヤドカリにはいくつか明白な違いがあるのです。1番分かりやすいポイントは足にあります。

カニは生物学上では足の数は10本と決められています。一方、ヤドカリは生物学上では足の数は8本(種によっては6本)です。実際にタラバガニを店で見かけたときに足の数を確認してみてください。8本しかないはずです。カニがハサミを除くと足が4対なのに比べて、ヤドカリはハサミを除くと足が3対しかないという特徴もあります。

 

足の向きについてもカニとヤドカリでは大きな違いがあります。カニは足が内側のほうを向いてすべて折れ曲がっていますが、ヤドカリは足が外側のほうを向いてすべて折れ曲がっており、タラバガニはやはり後者の曲がり方をしています。このように見るとカニとヤドカリに属するタラバガニの違いは一目瞭然です。

 

またこの足の向きの違いで、カニとタラバガニには面白い違いが発生しているのです。砂浜などを歩くカニやヤドカリはよくテレビなどで放送されるので知っているかもしれません。カニとヤドカリの歩き方の違いに関してです。カニは横にしか歩くことができないため、左右に移動できても前後には移動できませんよね。

その様子から、慣用句として「なかなか前に進まないと思われても本人は適した方法である」という意味の「カニの横ばい」と呼ばれているほど有名な現象です。一方で、ヤドカリは前後に歩くことができます。この違いはどこからきているのかというと、ズバリ足の折れ曲がり方の違いによるものです。

 

足が内側に折れ曲がっているカニでは機能的に前後に歩くのは無理なのです。ヤドカリは足が外側に折れ曲がっているため、前後を移動できます。さらに、ハサミの形にも違いがあります。カニが左右対称なのに対してタラバガニは左右非対称です。ヤドカリ類のほうがハサミが長いという特徴もあります。

タラバガニと同じく名前に「カニ」がつくヤドカリ類の仲間

タラバガニと同じく見た目も名前も「カニ」とついているのに、実は「ヤドカリ」の仲間である生き物もいくつかあります。その内、代表的なものは花咲ガニとアブラガニでしょう。どちらも食用にできて美味しいため人気があるカニです。

「花咲ガニ」は北海道の中でも東の方でしか漁獲できないため、地元民でもめったに食べられない「幻のカニ」と呼ばれているカニです。「カニ」と名前についていますが、タラバガニと同じくカニではありません。生物学上は、「エビ目ヤドカリ下目タラバガニ科」に分類されていて、ヤドカリの一種です。

花咲ガニについてはこちらの記事でも詳しく説明しています。
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花咲ガニの旬はいつ?他のカニとの違いはどこにあるのか? 

「タラバガニ科」とついている通り、タラバガニにかなり近い種となります。タラバガニと比べると甲羅の大きさが15cmと小さめですが、肉厚で美味しいカニです。ヤドカリの一種である通り、ハサミを除くと足が3対しかありません。

「アブラガニ」も花咲ガニと同じく生物学上は、「エビ目ヤドカリ下目タラバガニ科」に分類されていて、ヤドカリの一種となります。こちらも「タラバガニ科」とついている通り、タラバガニにかなり近い種です。姿形はタラバガニと大変似ており、以前まではタラバガニと偽って高値でアブラガニを売る業者もいました。

 

何度か食品偽装事件が発覚した後、そういった業者は自然と淘汰されていき、今ではアブラガニをタラバガニと偽装して売ることはあまりありません。タラバガニと比べると甲羅の大きさは20cmとやや小ぶりで、味はタラバガニに劣るものの安値で買えるとあって好んで購入する方も多いです。ヤドカリの一種である通り、こちらもハサミを除くと足が3対しかありません。

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